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ライトノベル作家、八薙玉造のblogです。 ここでは、主に商業活動、同人活動の宣伝を行っております。
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 ライトノベルをガリガリと書かせていただいている身の上です。

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ようやっと追いついたガーゴイルの最新刊!
今回は、9巻、10巻で上下巻となっている初めての長丁場のお話でした。

ライバル―ケルプとの喧嘩に、通行人を巻き込んでしまったガーゴイルが、そのショックで機能停止。しかし、機能停止の原因はそれだけではないと考えたイヨ姉さんは、双葉と共に四巻で使用した記憶発掘装置を使い、ガーゴイルの記憶にある1945年の世界に赴く。そこは、太平洋戦争末期の日本で……。
一方、現代の御色町には、ガーゴイルを狙う謎の青年が現れる。

と、今回はガーゴイルや、イヨ姉さんの過去にまつわる重い話。
太平洋戦争時の日本を必要以上に重く書くわけではないが、それでも真正面からきちんと描いているにも関わらず、どこか明るさを持って読めるのは、双葉の明るい性格と、戦争の中でも少しだけトンチキさを持ち続けている人々のおかげ。このバランス感は、田口仙年堂氏ならでは。

現代に現れた謎の青年や、それと戦い負傷するケルプやデュラハン。ガーゴイル不在の御色町のために戦うケルプが、鬼のようにかっこよく、ヘタレの代名詞を返上する勢いなのもいいところです。

さすがに、もはや前シリーズなしでは読むことはできない内容ですが、ここまでを読んできた読者にとっては間違いなく満足できる内容でしょう。
シリーズの今後を占う新たな動き、正直ビックリした伏線など、10巻の集大成と言えそうです。

しかしまあ、ガーくんのストラップ欲しいなー。応募しよう。(キャンペーン中)

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ガーゴイルのシリーズは何がまずいって、ページ数が少なすぎるわけでもないのに異様に読みやすいのがまずいです。
いつも、本を読むのは通勤の行き帰りの電車と、休憩時間なんですが、それで七割今日読み終えてしまい、たいてい帰る頃にはクライマックスのシーンに差し掛かっているので、帰宅後一気に読んでしまうのです。
結果、一冊を一日で読み終えるというコストパフォーマンスの悪さ(笑)
いつもはのんびりと一週間かけたりするわけなんですが……。まあ、贅沢な話。

そんなわけで、八巻。
今回は久々にガーゴイル&双葉が完全にメインとなる話……のはずが。
新キャラが強烈過ぎて困り果てる。

その名は住職。
既に老年にさしかかっているにも関わらず、何ら衰えを見せない筋骨隆々とした肉体を持ち、その全長は2メートルに達する。常にサングラスをかけ、卒塔婆は担ぎ、跨る愛車は大型バイク、ハーレーダビッドソン!
西に悪霊を見かければ卒塔婆で殴って成仏させ、東に悪ガキ(双葉)見かければ、ひっ捕まえて容赦ないお仕置きを敢行する。
どこまでもどこまでも追ってくる彼に、ついたあだ名は『ターミネイター』

実際、シュワに似てました。

そんな住職のインパクトを調味料に、展開するのは、いつもの不思議話。
今回は、夏休み。双葉たち悪ガキが墓場で運動会をしたことをきっかけに、ガーゴイルにある幽霊が憑りつき、さらに御色町を護る御先祖様―幽霊たちの姿が見えるようになってしまってのゴーストパニック勃発。

頭に血の昇りやすい人たち(幽霊含む)がドタバタしつつも、ちょっといい話に落ち着く、いつものガーゴイル節です。
違和感もなく安心して読めました。当然、水準以上の内容ではあるわけですが、さすがに単品では厳しく、最低、一巻の購読は必要となります。

さておいて。
このシリーズ、五巻あたりから口絵で遊びまくってるんですが、この巻は酷い!
御色町の歴史を描くと、歴史コスプレしたキャラを描いてるのはいいんですが、原始時代の双葉が色々ダメだ!! 
一応、仮にも女子だというのに、上半身裸で兎締めてるイラストは、ほんとダメだろ!!(笑)
困ったことに、そのイラストが添付のシオリにも印刷されてるのだから、たちが悪いことこの上ないです。なんて色気のなさだ。

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続けざまに読了。

今回は怪盗百色と、その養女梨々がメインのお話。
小学校の授業で将来の夢を問われた梨々は、「将来、怪盗になりたい」と答え、そのことで双葉と衝突。大喧嘩に発展。
そんな折、怪盗百色が行方不明になり、梨々は自動人形デュラハンと共に、彼を探すためにある決意をする……。

二巻の続編とも言うべき物語で、その後の百色と梨々が描かれています。

五巻などにも出番はありましたが、あくまで脇であったので、百色好きにはたまらない内容です。百色と梨々の関係として、起こるべくして起こった事件であること。それに、吉永家を含めたグダグダに見える関係が、実のところ微妙なバランスの上に成り立っていることも、きちんと描かれているため、好感が持てました。
ガーゴイル最強の萌えキャラ―デュラハンにも本格的な出番があるので、個人的にも満足。

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お給料が出た!
すかさず買った!

というわけで、『吉永さん家のガーゴイル』六巻目。アニメ版の雑記でも書きましたが、既に思い入れがありすぎるので、レビューとしてはいまひとつ機能していないので、あしからず。

今回は、吉永家長男―和己の通う高校が舞台。
後輩である片桐桃が拾ってきた台本(レ・ミゼラブルを題材にしたもの)を手にしたことから、友人、片桐林檎の所属する演劇部の新入生歓迎公演に協力することになるというお話で、今までになく和己中心です。
演劇部たちの演劇にかける暑苦しいまでの情熱や、改題され『超・ミゼラブル』と称された台本にまつわる謎と八年前に高校で起きた事件。そして、演劇部に協力するガーゴイル。
一巻に比べ、格段に成長した和己を微笑ましく見守ることができる。そんな感じの物語です。

話としての作りはうまく、伏線の張り方や、八年前に起きた重い事件を題材としているため、少しだけ苦さを帯びつつも、やはりポジティブ感溢れる展開は作者の田口仙年堂氏ならでは。今回も満足のいく仕上がりだったわけですが、ただ一つ苦言を呈するならば……

このお話は『吉永さん家のガーゴイル』でやらずともできた話ではないだろうか?
ということ。

元々、演劇に携わっていたという仙年堂氏が書いただけあって、演劇部の情熱的な描写は見事だし、謎の展開もおもしろいわけですが、だからこそ、別のお話としても書けただろうなーと思わざるをえなかったです。
錬金術が関わるでもなく、これまでのライバルたちが大きく関わるでもなく……。(関わる必要がないと言えばないわけですが)

和己やガーゴイルがきちんと、これまでの成長を踏まえて行動しているので、当然、『吉永さん家のガーゴイル』としても、ありな話ですが、このお話は単品として見たかった気もしました。

十二分におもしろいのは言うまでもないわけですが。

七巻は久々に百色と梨々がメインのお話ですな。楽しみ楽しみ。

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朝日ソノラマ文庫の名作、ファンタジーロボットアクション、『聖刻1092』の新装版ノベル。

僕にとって『聖刻1092』は、高校の頃、図書室にあったものを読みふけった、思い入れの深い作品です。
今もシリーズとして展開している聖刻シリーズの元祖なわけですが、第一作である、この作品は直球勝負の王道ファンタジー。
ぶっきらぼうだが、力は強く根は優しい大男―主人公フェン。
彼の住むカロウナの村を巨大ロボ操兵を駆る傭兵団が襲撃。幼馴染リムリアの危機に、父の残したオンボロ操兵ヴァシュマールに乗り、立ち向かうフェンだが、熟練の技の前に敗北を喫し、リムリアを攫われてしまう。
彼女を追って旅立ったフェンは心を許せる(喧嘩もする)仲間たちと出会い、そして、聖刻教会の錬法師(魔法使いみたいな人)たちの陰謀に巻き込まれていく。

……と、書いてみると、ほんとに王道。

しかし、この小説。泥臭さがただごとではなく、ファンタジーロボットものという、ファンタジック極まりない設定にも関わらず、操兵のコクピット自体が密閉型ではないために、砂も風もバンバン入るわ、水がないと動かなくなるわ、敵を殴ると腕が壊れるわ……。
不思議な力で動いてはいるが、結局、鉄で作られた塊同士がぶつかりあっているのだと思える戦闘シーンは、なかなかに見物です。

それ以上に、改めて読むと、主人公フェンの負傷量が凄い。
そもそも、人並みはずれた頑丈な体と運動神経を持つ巨漢という、野人みたいな設定なんですが、それを生かしきるかのように、もの凄い勢いで怪我をしては治す(笑)

冒頭で師匠にボコボコにされ、傭兵団との戦闘でボコボコにされ、旅先でチンピラの姦計にボコボコにされ、焼かれ、冷やされ……半分読み終えるまでに、五本の指では足りない程に重傷を負っていておもしろいです。

さておいて。
さすがに、著者千葉暁氏のデビュー作ということで、構成の荒さを序盤は感じるわけですが(フェンとクリシュナ、ジュレの旅に使われている尺があまりに短すぎるとか)それでも、ありあまるおもしろさは、今読んでも健在。
泥臭い戦闘を好む性質や、頑丈な巨漢大好きなど、色々と影響を受けているのだなーとしみじみと思いながら、思わず読みふけりました。
さあ、二巻も読まないと!

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