小説 吉永さん家のガーゴイル５

そんなこんなで、旧雑記の方で書いてたように、勢いに任せて購入即読破。
まあ、読みやすさと合間って、すぐ読める作品ではあるんですが。

今回は御色町名物―さくら祭にまつわるお話。
例年なら、吉永家のお世話になっている南町商店街が中心となって進めるはずのさくら祭の時期に合わせ、北口商店街のデパートがセールを開催。
お客を奪われ、対抗意識を燃やした南口商店街と北口商店街の真っ向対決を背景に、突如、北口に味方することを宣言した吉永パパと、ママを始めとする吉永家の対立を描きます。

というか、主にパパとママのお話がメイン。
これまで一切の台詞なしの強烈な自己主張をしてきたキャラクターであるママの、さらなる一面が描かれていきます……というか、ママつぇぇ！
無口な人ということで、本気でこれまで一言も話さないできてたんですが、時折、見せるプロレス奥義（朝起こす時はとってもきれいなパワーボム）は伊達だったわけでなく、ジャガイモを素手でジャガ汁に変えられる猛者だったことが判明。
そして、全編出ずっぱりのパパとのやけに不器用な応酬も、見てて微笑ましくなります。

あと、１蚊ら巻で登場し、御色町に馴染んでしまってるガーゴイルのライバルたち、ケルプ、百色、デュラハン、オシリスも、祭の手伝いで東奔西走して、五巻自体がお祭騒ぎです。

ママとパパのお話は独立して楽しめるものの、あくまでこれまで楽しんできたものへのお祭。
とりあえず、一巻を読んで、気に入った人はここまで一気に読んでしまうのも一興かもしれません。

ところで、乳ぱんつどころの話じゃねえよ、百色さん!!