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ライトノベル作家、八薙玉造のblogです。 ここでは、主に商業活動、同人活動の宣伝を行っております。
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 ライトノベルをガリガリと書かせていただいている身の上です。

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読んだの本気でだいぶ前だなーと思いながらも書くわけです。

そんなこんなで新装版のシリーズ三作目。東方編や外伝も出版するようなのですが、まだ予定はさっぱり出ていないのが不安なところ。加筆とかあるからなー。

今回は第一シリーズである聖都編完結ということもあり、一気にラストまで転がりこむかと思いきや、前巻で稀にみるボコられっぷりをみせてしまった主人公―フェン一行の巻き返しに半分以上が費やされる形になっているため、物語の速度としては弐巻には劣る形になっています。
やや速度を落とし、裏の話を露出するという手間をかける形で書かれていますが、中盤から繰り広げられる主人公の一人―クリシュナたちの集団戦闘は前巻の戦いの完結編という形でカタルシスも十分。ただ、最後の戦いに関してはお話が完結していないこともあり、多少、消化不足という感じはしましたが……まぁ、満足できる形にはなっています。王道の王道ですし。

そんなことより不憫なのは、表紙に登場しない聖騎士ガルン! 主人公三人組の一人でありながら、表紙は愛機パラシュ=バラーハでも、ガルン本人でもなく、敵方のヒロインとも言えるカルラと仇敵ハイダル・アナンガ!(弐巻の紹介でリムリアと書いてたんですが、リムリアなら金髪でしたね。うっかり)

まあ、ほら。いずれ出版される東方編新装版ならきっと表紙になれるよね? と応援したいです。マジに。

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夏コミの準備などで読んでいた小説のレビューなど、ずいぶんと書けていなかったのでのんびりと書いていこうと思います。気まぐれ更新になるのはいつものことですがね。

そんなわけで、隆慶一郎氏の伝奇歴史小説。
舞台となるのは徳川幕府黎明期。天皇の権威を削り封じようとする徳川幕府に対抗する『天皇の隠密』たちの戦いを描く。

主人公―岩介は幼い頃、幼い頃天狗に連れ去られ、多種多様の呪術と体術を習得して帰った凄腕の男。その仲間として徳川幕府と暗闘を繰り広げるのは、多様な忍術に長けた猿飛佐助、実力は佐助を上回るが、切支丹ゆえに不殺の誓いを自らに課した霧隠才蔵たち。
立ち塞がるのは、徳川幕府の元、暗躍する裏柳生。彼らに雇われた凄腕の呪術師。岩介の兄弟子も登場! 当然、戦った強敵には、『天皇の隠密』の仲間になっちゃうやつらもいます。どこの少年漫画だよ!

その気になれば、家康暗殺も可能な一騎当千の兵揃いだが、世間に決して姿を晒さず、人を殺してはならない『天皇の隠密』と、天皇と敵対していることを公にはできない徳川幕府。互いを縛る制限と、少年漫画的な戦い、隆慶一郎独特の異様なかっこよさ(だが、それがいい)は極上のエンターテイメントを作り上げています。

ただまぁ、ほんとに惜しいところは、この話もまた氏が亡くなったことで未完に終わってしまっていること。

ちなみに、主人公岩介は『花の慶次―雲のかなたに―』の岩兵衛。正確には岩兵衛が慶次に特別出演してるのだけど。

うっかり、風魔小太郎(影武者徳川家康より)が出たり、琉球編で海の男バンバン出してみたり(見知らぬ海へ)漫画『花の慶次』は、本当に原哲夫によるスーパー隆慶一郎大戦なんだなーと(笑)

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無論、『刑事』は『デカ』と読む。

ソフトバンクのGA文庫はまだ創刊直後なのに、やることがありえなくてかっこいいです。
二月新刊で『シャムロック~灼熱のメイドポリスですぅ~』を発売し、四月には『メイド刑事』

かぶってる、かぶってる!(笑)

まあ、『シャムロック』は未読なのですが、『メイド刑事』は読了。
一言で言えば、メイド版『スケバン刑事』!(笑) いや、もうマジに。
作者である早見氏があとがきなどで語っているように、『スケバン刑事』の遺伝子を受け継いだ戦闘少女小説を意図して描いているものなのは間違いないです。

そんなわけで、あらすじ。
警視庁長官海堂俊の下にメイドとして使える若槻葵。
だが、ひとたび事件が起これば、海堂の指示の元、彼女は巨悪に立ち向かう。
誰が呼んだか『メイド刑事』!

おおむね、そんな感じ。
本編は短編の三話構成となっており、それぞれをドラマの一話一話のよう読むことができます。
第一話は初期設定篇ということで、実際、ドラマの第一話のような形で、多少スタートダッシュの遅さは感じるものの、普通に読めます。二話は新キャラである謎の流れメイドニキータ登場篇(笑)そして、一巻の締めくくりである、三話は葵の過去を絡め、締めとしては十分におもしろいお話に感じました。
読んで驚いたのは、メイドとしての葵が、ただメイド服を着ている刑事……ではなく、実にガチのよくできたメイドとして描かれていることです。
お話の基本構造がメイドとして悪人の家に潜入し、捜査するという形になっているので、メイドとしての技量が必要なのは当然なのですが、葵自身がメイドという仕事に関してプライドを持っているため、ただメイド服を着ているだけのメイド小説とは一線を隔した作りにはなっていると思います。お仕事に関しての描写も細かいですし。

それはそれとして、メイド刑事として悪の陰謀を暴いた後の戦闘シーンのツッコミ無用っぷりは、なかなかものすごいことになっていたりもします。

特殊合金製のクイックルワイパー!

これより冥土。

あれはメイドの一里塚!

誰もつっこまないのが凄い。ガーゴイル一巻の感想の時にも書いたのですが、放置ネタはなかなか突っ走っていて好感が持てます。

惜しむべきは、一話のスタートダッシュが遅いこと。冒頭直後に戦闘シーンはあるのですが、メイド刑事としての戦闘は一話のラストになり、それまではメイドとしての若槻葵が中心になるため、メイド刑事を見たくて読んでいた人間には、多少物足りない感じがしました。具体的には僕ですが。

また、二話はIT企業のオタク社長(語弊はありますが、一般的に想像される悪いオタク像を想像してもらえるとよいかと)が敵となるため、非常にわかりやすい形で悪いオタク描写が展開されるのですが、それが好ましく思えませんでした。
というか、『メイド刑事』最大の問題部分だと考えています。

「萌え」という言葉や、メイド喫茶などでメイドという職業が軽く扱われることに対する葵の嫌悪などは心情的には理解できるのですが、GA文庫の読者層であるいわゆるオタク文化を持つ人間がそれを読んだ上でどう感じるかということを早見氏は考えたのだろうかと、首を捻りました。

話が少しずれるのですが、最近は典型的な(実在するという意味ではない)オタク像(肥満。フィギアに話しかける。2ch語連発。風呂に入らない。服を着替えない)を簡単に使用してしまっている作品を多く見かけます。
これらはつまり、マジメなメガネ委員長や、学ラン着た番長のような典型的キャラクター像としてのオタクキャラとして使用されているということはわかるのですが、おおむね間違いなく蔑視の対象として、使用され、それがそういうものだと受け入れられている状況に問題を感じざるをえません。

僕がオタクだということが大きくて、「そんなオタク、むしろ稀にしかいねえよ!」と、自分や友人のことを含めて憤りを覚えるからなんですが。
とはいえ、プロの作り手であるはずの人が、(ついでに言えば、おそらくオタクという言葉の範疇にいるはずの人が)誤解を広げる形でこの題材を使用してしまうことには、やはり怒りを覚えざるをえません。
極論覚悟で、広義にとれば、『オタク』=『漫画読む人』と考えられてもおかしくないと思わないのだろうか……。まず、間違いなく作家自身もその範疇に入っているだろうに。
そもそも、『オタク』っていう曖昧な言葉自体が好きにはなれないんですが、まあそれはおいといて。

『メイド刑事』の二話は、そういう配慮に欠けたものを感じ、好きにはなれませんでした。ニキータは普通に「流しのメイド」とかぬかすとこ含めて好きですが(笑)

ただ、長々語りましたが、三話は非常におもしろく、三話に向けてと考えると前述の一話、二話も悪くありません。そもそも、連続ドラマ風ということを考えれば、話がいくらか積んでからおもしろくなるのは当然ですしね!(笑)

また、葵のメイド描写とメイドとしての考えなどは、実に正統派のメイド(と、僕が言っていいものかわかりませんが)として描写されているので、正統派のメイド好きさんにこそ、お勧めできる内容かもしれません。メイド服、全然、色気ないですしね!

ところで、イラストがはいむらきよたか氏なんですが、かっこいいせりおねさん、禁書目録が読みたいです。(名指し)ほーら、メイド刑事だよー。

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新装版聖刻1092第二巻。
前巻と同じく、やはり読み進めるごとに懐かしさを感じます。
あー、このシーン覚えてるーとか。

前巻は修行イベント込みの序章ということもあり、章ごとの時間間隔がずいぶん開いていましたが、今回は中盤より決戦に向けてお話が加速。
いわゆるボスクラスの強敵との連戦で200ページ弱を使っている程。
この連戦はこの巻最大の見物でもあり、主人公―フェンと、愛機ヴァシュマールが徐々にボロボロに傷ついていき、それでも強敵を倒してゆっくりと宿敵の元へ迫る様が、丁寧に書き込まれています。
というか、最終的に、操主槽(コクピットみたいなもの)内の計器を全破損するわ、ゲロぶちまけるわ、今回もダメージ描写に余念がありません(笑)
ひたすら苦しい戦闘描写は実に参考になる。僕の戦闘描写はまだまだぬるぬるなので。

実際のところ、敵が強敵過ぎて、神がかった力や真の力に助けられての勝利が多い上、主人公はいわゆる「選ばれた者」なんですが、それが鼻につかないのは、愚直で不器用な性格と、被ってるダメージの酷さのせいなんだろうなーと、しみじみ思いました。

まあ、さらに不憫なのは、東方屈指の聖騎士なのに、やたらダメージ食らうわ、二巻の終わりではさらにとんでもない目に合うわ、三巻の表紙にならないわ(笑)のガルン氏なわけですが。

というか、出番三倍ぐらい多いのに、二巻の表紙クリシュナに表紙持ってかれたガルンってどうよ!?(三巻はヒロイン―リム(ホロリ))

さて、三巻で一部は決着。楽しみに読んでいくとします。

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萌えキャラ疑惑ざわめくナイスGUYとりさんにやけに勧められて購読。

リアル陰陽師の家系である主人公―馬神太一郎。あることで、クラスメイトたちに陰陽師であることがばれてしまったことから、彼は強気でストロングな弓道娘胡桃沢唯に、陰陽道の指南をすることになる。

と、あらすじを書いてしまえば、なるほど、あるある! なタイプの陰陽師を扱ったラノベのように見えるわけですが、そんなことはなかったりします。
~陰陽道馬神流初伝~とある通り、実はガチの陰陽道指南本です。いや、マジに。

ストーリーはあらすじのとおりの導入後、胡桃沢嬢と共に太一郎の自宅へ移り、そこで延々、本気でラスト直前まで陰陽道のレクチャーです。やはり、マジで。
タイトルに偽りなしという言葉がやけに胸に染みます。

そんなわけで、タイトルのとおり、式神などは架空のものだと言い切り、実在した陰陽道の思想や、実際の運用法など、それらを太一郎と胡桃沢嬢のやり取りで勉強していく小説です。いや、小説なのか?(笑) ともかく、学習漫画などを想像してもらうとわかりやすいかと。

実際、綿密な調査と知識に裏打ちされた内容は、一読ではとても理解できない程に難解で(僕の脳がゆるいって―話もありますが)僕の場合、これはメモを取りながら、何度も読み返しながら進んでようやく少し理解できるぐらいなんじゃないかと思いました。
勉強する気で読まなければ、太一郎の語りは理解できないです。というか、普通に読み進んでいたので、途中で諦めました(笑)
とまあ、本気のレクチャー小説なので、本物の陰陽道というものに興味のある方は、一読の価値があるでしょう。

ただ、好みの問題ではあるのですが、主人公―太一郎がたびたび口にする「勘違いしてる人が多いけど」という言葉。つまりは、陰陽師という職業や、陰陽道というものに対する漫画的なイメージなどを、彼はそう現し、嫌悪し、否定するわけですが、その言葉の裏に作家さんのやや高慢とも言える態度が見えるようで、そこが気になりました。(太一郎の言葉は陰陽道にのみ向けられるわけではないのですが)

フィクションの陰陽道は実際、「魔法」を言い換えたものに近く、その原理部分を例えば「マナ」ではなく、「五行」や「陰陽」、「召喚魔法」―「式神」と、ただただエンターテイメントの道具として使われているもので、それらを「陰陽道を題材にしているくせに「易経」を読んでいる作家なんていやしない」と、立腹するのはどうにも筋違いに感じます。まあ、「易経」など、陰陽道のことを調べ尽くした上で、それらを自分の中で作り直して新しい陰陽道を作り出せば、それは素晴らしいものになるのではないかという考えもあるわけですが。
ある程度、それを成功させた上で薀蓄をうまく使ってるのは京極夏彦なのかなー。

ただ、運用するだけなら、うしとらで秋葉流がとらの雷撃を「金克木!」と受け流した、はったりの効いた絵面など、あれで十分かっこよく見えるのですが。

まあ、話がずれましたが、ごくごく個人的な感想としては、それらを否定し、延々皮肉を言い続ける主人公の姿勢に好感が持てなかったです。実際のところ、何度かぶん投げようとしちゃったよ(笑)
もし、作者さんが、自分を投影せずに主人公は陰陽道の家系に生まれたので、そういう性格に設定されているのだと計算ずくで書いているなら、してやられているわけなんですが。

さておいて、ヒロイン胡桃沢嬢はかわいいです。
ピンナップでは袴姿も見れるしな! でも、これ、ラノベじゃないと言い切れる(笑)発売は集英社のスーパーダッシュ文庫なんだけどなー。

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