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ライトノベル作家、八薙玉造のblogです。 ここでは、主に商業活動、同人活動の宣伝を行っております。
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 ライトノベルをガリガリと書かせていただいている身の上です。

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というわけで、『吉永さん家のガーゴイル』六巻目。アニメ版の雑記でも書きましたが、既に思い入れがありすぎるので、レビューとしてはいまひとつ機能していないので、あしからず。

今回は、吉永家長男―和己の通う高校が舞台。
後輩である片桐桃が拾ってきた台本(レ・ミゼラブルを題材にしたもの)を手にしたことから、友人、片桐林檎の所属する演劇部の新入生歓迎公演に協力することになるというお話で、今までになく和己中心です。
演劇部たちの演劇にかける暑苦しいまでの情熱や、改題され『超・ミゼラブル』と称された台本にまつわる謎と八年前に高校で起きた事件。そして、演劇部に協力するガーゴイル。
一巻に比べ、格段に成長した和己を微笑ましく見守ることができる。そんな感じの物語です。

話としての作りはうまく、伏線の張り方や、八年前に起きた重い事件を題材としているため、少しだけ苦さを帯びつつも、やはりポジティブ感溢れる展開は作者の田口仙年堂氏ならでは。今回も満足のいく仕上がりだったわけですが、ただ一つ苦言を呈するならば……

このお話は『吉永さん家のガーゴイル』でやらずともできた話ではないだろうか?
ということ。

元々、演劇に携わっていたという仙年堂氏が書いただけあって、演劇部の情熱的な描写は見事だし、謎の展開もおもしろいわけですが、だからこそ、別のお話としても書けただろうなーと思わざるをえなかったです。
錬金術が関わるでもなく、これまでのライバルたちが大きく関わるでもなく……。(関わる必要がないと言えばないわけですが)

和己やガーゴイルがきちんと、これまでの成長を踏まえて行動しているので、当然、『吉永さん家のガーゴイル』としても、ありな話ですが、このお話は単品として見たかった気もしました。

十二分におもしろいのは言うまでもないわけですが。

七巻は久々に百色と梨々がメインのお話ですな。楽しみ楽しみ。

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