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ライトノベル作家、八薙玉造のblogです。 ここでは、主に商業活動、同人活動の宣伝を行っております。
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 ライトノベルをガリガリと書かせていただいている身の上です。

メールはtamazo☆carrot.ocn.ne.jpまで。(SPAM対策で@を☆に変更しています。@に直してお送りください) 
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朝日ソノラマ文庫の名作、ファンタジーロボットアクション、『聖刻1092』の新装版ノベル。

僕にとって『聖刻1092』は、高校の頃、図書室にあったものを読みふけった、思い入れの深い作品です。
今もシリーズとして展開している聖刻シリーズの元祖なわけですが、第一作である、この作品は直球勝負の王道ファンタジー。
ぶっきらぼうだが、力は強く根は優しい大男―主人公フェン。
彼の住むカロウナの村を巨大ロボ操兵を駆る傭兵団が襲撃。幼馴染リムリアの危機に、父の残したオンボロ操兵ヴァシュマールに乗り、立ち向かうフェンだが、熟練の技の前に敗北を喫し、リムリアを攫われてしまう。
彼女を追って旅立ったフェンは心を許せる(喧嘩もする)仲間たちと出会い、そして、聖刻教会の錬法師(魔法使いみたいな人)たちの陰謀に巻き込まれていく。

……と、書いてみると、ほんとに王道。

しかし、この小説。泥臭さがただごとではなく、ファンタジーロボットものという、ファンタジック極まりない設定にも関わらず、操兵のコクピット自体が密閉型ではないために、砂も風もバンバン入るわ、水がないと動かなくなるわ、敵を殴ると腕が壊れるわ……。
不思議な力で動いてはいるが、結局、鉄で作られた塊同士がぶつかりあっているのだと思える戦闘シーンは、なかなかに見物です。

それ以上に、改めて読むと、主人公フェンの負傷量が凄い。
そもそも、人並みはずれた頑丈な体と運動神経を持つ巨漢という、野人みたいな設定なんですが、それを生かしきるかのように、もの凄い勢いで怪我をしては治す(笑)

冒頭で師匠にボコボコにされ、傭兵団との戦闘でボコボコにされ、旅先でチンピラの姦計にボコボコにされ、焼かれ、冷やされ……半分読み終えるまでに、五本の指では足りない程に重傷を負っていておもしろいです。

さておいて。
さすがに、著者千葉暁氏のデビュー作ということで、構成の荒さを序盤は感じるわけですが(フェンとクリシュナ、ジュレの旅に使われている尺があまりに短すぎるとか)それでも、ありあまるおもしろさは、今読んでも健在。
泥臭い戦闘を好む性質や、頑丈な巨漢大好きなど、色々と影響を受けているのだなーとしみじみと思いながら、思わず読みふけりました。
さあ、二巻も読まないと!

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